2016 3/19(土)~20(日)


仙台山想会山行・雪洞設営と宿泊


 月山第一トンネル南側の駐車スペースに駐車。
 大越沢の橋を渡り、六十里越街道につながる車道の入口付近から入山し、
 雪上を全員スキーで歩き始めます。

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小雨が降ったり止んだりの中、焼山尾根の雪洞予定地に到着。


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雪が吹き溜まって壁状になった斜面にスコップでアタック。
雪は表面が硬かったのですが、掘り進むと柔らかくなり、天井から水滴が。
クレバス(亀裂)に雪が詰まっただけの不安定な天上で、
温かさで解けているのです。これでは安眠できません
完成まであと一息というところでしたが、NGということになりました。  

その後、会長と委員長は他の場所を探しにでかけました。
残ったメンバーは時刻と消耗した体力を考え、
「今から掘るのは無理、下山だろう」と、
NG雪洞の中で記念撮影などをしていたところ、下の方から「おーい」の声。

会長と委員長は新たな雪洞に挑戦していたのです。

そういえば、ひとつ目の雪洞がNGと決まり、
会長に温かい飲み物を差し上げた時、
「ありがとう。元気が出てきた!」  とおっしゃっていたので、
諦める気持ちは全くなかったのかもしれません。

ふたつめ ↓

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他のメンバーも気持ちを奮い立たせ、掘りはじめました。
2号雪洞が完成したのは、17:30でした。


 7名が横になって過ごせるような広い雪洞の掘削は、

1ヶ所からでは効率が悪いので、左右2箇所から掘りすすめ、
トンネルのように開通させます。

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スコップやノコギリで切り込みを入れ、
ブロック状に切り出すと雪を外に出しやすく、作業もはかどります。
そのため、スコップの先はストレートタイプがGood。
全身濡れるので雨具上下必須です。
広さや高さが決まったら、天井をアーチ型に整え、表面をならします。
雪の出っ張りをコッフェル等できれいに削るのです。
天井に凸凹があると、先端に水が集まり垂れるので、
表面を平らにするのは大切な作業です。

また、物の置ける棚や座れる高さの段差があるといろいろ使えます。
雪洞の下に敷く銀マットは足元の滑り防止のため銀面を下にします。
夏場のテント時も反射熱を防ぐため銀面は下がおすすめです。


雪洞に入ったら最初にシュラフをカバーに入れると良い、
とアドバイスをいただき、役に立ちました。
シュラフを濡らすことなく腰に巻いて防寒したり、
クッション代わりに使ったり、寝たい時もすぐ入り込むことができます。


 

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しっかり働いた後の夕食は白菜と豚バラのガーリック風味鍋、
エビ入り焼きビーフン、味噌漬けの厚切りお肉。
食事担当のKKさん、いつもありがとうございます。


山形のガイドSさんからいただいた焼酎や各自の飲み物で
雪洞での夜を楽しみました。
どんなに騒いで“山騒会”になっても山奥の雪洞だから大丈夫。

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                                                      ↑ 会長撮影、私の寝姿。

しかし、年度末である3月のため日常に疲れていたのか、
雪洞2つ掘って疲労困憊だったのか、
会長と委員長以外のメンバーは早寝でした。


<2日目>


前夜の雨がみぞれに変わり、朝をむかえます。
8時頃、雪洞のお家に来客があったのには驚きました。M さんです。

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朝食は雑炊をいただき、あとは下山するだけ。
大きなザックを背負ってのスキー滑降はやはりゲレンデとは違います。


  帰路、112号線沿いの水沢温泉であたたまり、

お団子屋・カタクラさんへ立ち寄り、

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さらにSさんの山の上の畑で
バッケやクレソンやヨモギや福寿草を採らせていただき、
今回もまたお世話になりました。
Kさんが「山想会は山賊会だね」とつぶやいたのを聞いて、
本当にそうだと笑いのツボでした。


 


≪ 補足・会長より ≫
雪洞の掘り直しはあり得ることです。
深山で安全に過ごせることが出来なかったら悲惨です。
今回は気温が高かったために、天井からの水漏れがあり、
快適な夜にはならないと判断して一号雪洞を断念しました。
気温の低い日なら問題はなかったでしょう。


 掘削中の衣類の濡れも、これまでになくひどいものでした。

気温の高い春先は、手袋、靴下、その他予備が必要ですね。